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目的地の一つは、映画「阿弥陀堂だより」のロケ地・長野県飯山市です。 映画「阿弥陀堂だより」や、その原作・南木佳士さんの小説「阿弥陀堂だより」については、別項(残日録 05/04/27)で紹介しました。 飯山市から、一山超えて新潟県新井市(いつの間にか妙高市となっていましたが)、上越市から日本海側を富山或いは金沢ま で走る計画です。 1日目(04/29)長野〜飯山 走行距離: 70Km、最高標高:568m(阿弥陀堂) 久し振りに指定券(大阪から長野まで直通の 特急しなの)を買って、のんびり出発。 のはずが、最寄り駅で自転車を解体してバッグに詰めようとすると輪行バッグがない。取りに帰るには時間がない、仕方なく駅前のコンビニで、ゴミ袋、テー プ、荷造り紐を買って何とかそれらしく(粗大ゴミのように)パッキングをすまします。 名古屋から電車は、木曽谷を縫って走っていきます。松本あたりからは、白い花を付けたリンゴ畑と遠くに北アルプスが望めます。 このあたりまで来るのは、何十年ぶりでしょうか。 長野駅に降りると晴れてはいますが気温が低くひんやりとします。駅舎は、新幹線の開業、オリンピックの開催でずいぶんと変わっています。 駅前で、自転車を組み立てて14時30分出発。 まずは善光寺門前の蕎麦屋で昼食をとります。大衆食堂風の「十割そば・大善」で、ざる蕎麦を注文します。びっくりするほどではありませんが、量もあり、 美味しい蕎麦です。山菜(コゴミ?)のおひたしまでついて、なんと500円(税込み)です。観光地としては破格の味と値段でした。 善光寺大門の交差点からR406を東に走ります。道路幅はゆったりとしていますが、路肩は亀裂があったり、ゴミがあったりして結構走りにくい道路です。 千曲川手前で、R117(しばらくはR18と共用)に分岐します。このあたらりは千曲川沿いのなだらかな道かと思っていたのですが、結構高台を走ってい て、そこそこのアップダウンがあります。奈良県五條から和歌山県岩出に続く紀ノ川右岸の「紀ノ川広域農道」とよく似た雰囲気です。 途中から、強い北風(向い風)が出てきて煽られてしまいます。大型トラックに抜かれるときは冷や汗ものです。 道沿いの家の軒先には白や赤の花水木、リンゴ、桜、チューリップ、芝桜、、、と色んな花が咲いています。 途中、飯山には千曲川を渡って右岸を行くような標識があり、近くのガソリンスタンドで確認すると「飯山はまっすぐ、頑張って!」とのこと。妙な標識でし た。 17時前に、飯山市内に入りました。 映画で、故郷で暮らすようになった主人公夫婦(寺尾聡、樋口可南子)が恩師夫婦(田村高廣、小山明子)を訪ねるシーンがありましたが、そのロケ地である 正受庵に登ってみるが「本堂工事中」とのことで茅葺きの本堂は見られませんでした。 予約してあったビジネスホテルにチェックインして、映画のメーンのロケ地である阿弥陀堂までの往復の道順や時間などを聞いてみると結構な登り坂であるら しい。 往復1時間と考えて出発する。 飯山市街地から千曲川を渡り、ドンドンと山の中に入っていきます。 勾配は20%を超えています。押したり乗ったりしながら、出会う人に「未だですか?」と聞くも「ああ、もうすぐ」と返事を貰う。 何でこんな山の上にセットを作ったのだろうと、思い(恨み)ながら、薄暮の阿弥陀堂に18時30分、やっと到着です。飯 山市街から250mほど山登りをしたことになります。 (この阿弥陀堂は、映画のロケに使ったセットを飯山市が譲り受けて管理しているそうです) 周辺には、残雪もたくさんあり雪解けの水が阿弥陀堂の脇を勢いよく流れています。 縁側の障子を開けて、孝夫の気分で飯山方面の残照をぼんやりと眺めてみる。 小郡の其中庵を尋ねたのも夕暮れだったなあと 思い出しながら、下ることにしました。 きつい上りだったので、当然きつい下りです。真っ暗な山道を下って菜の花公園に出ますが、暗くて菜の花は全く見えません。(5月3日が菜の花祭りと掲示 がありました) 街路灯のない千曲川の土手の道を30Km/hほどで走りに走り、19時30分ホテルに帰着。付属のレストラン(食堂)の地物の全くない居酒屋メニューで 夕食を済ませる。 2日目(04/30)飯山〜糸魚川(親不知) 走行距離:110Km、最高標高:624m(大川トンネル) 今日は朝から山越えがあります。ホテルで軽 い朝食を取り7時30分出発。 R292は、飯山市街からいきなりの上りです。 ここも20%を超える劇坂があります。 周りは、未だ雪解けの最中です。木々は緑の芽をふいていますが、田んぼにも未だ雪が残っています。道ばたには蕗の薹や、コゴミがたくさんありますが、取 るほどの余裕もありません。 何とか、大川トンネルに到着します。今回のサイクリングでは最大の上りが終わりました。 峠を下って、富倉集落で山ごぼうの葉の綿毛をつなぎに使った「富倉蕎麦」を食べようと、はしば食堂に向かうが、声を掛けても応答なし。配達の酒屋さんに 聞くと「未だ早い」とのこと。Webの情報では9時から開いていると書いてあったのだが。(この時、時計は9時) 仕方無しに、R292に戻り公営の「かじか亭」に立ち寄るも開店の気配なし。 少し下ると、新潟との県境を越す。新潟県最初の集落・長沢にも「長沢茶屋」と言うのがあるが、ここも準備中。 蕎麦には縁がないと、ドンドン下ると旧新井市にでる。ここの道の駅の回転すし(きときと寿司)はなかなか良いとの情報もあったので少し迂回して寄ってみ る。 到着は10時30分、開店は11時。ここもパス。 のどかな農村風景のr63を高田に向かう。 高田では、伝統工芸の毛抜きの「産毛屋」さんに寄って見ようと思っていて、お店(普通の民家風)の前まで行って見ましたら、用途別の毛抜きのセットが 5〜6万円とか、恐れをなして退散しました。 高田から直江津に出て日本海側のR8を南西に走ります。 交通量が多く、路側帯も狭く走りづらい道を少し走ると[久比岐自転車歩行車道]の案内板、早速乗り入れてみると、これが 快調な道です。 R8の少し上部に沿って作られています。R8との出入りの案内もあり路面も綺麗です。 自転車道には、何時もがっかりしているのですが、今回は違います。案内板によると自治体が作った物ではなく、国土交通省が国道の一部として作って管理し ているようです。 因みに、場所によって、国土交通省糸魚川国道維持出張所と新潟県糸魚川土木事務所が管理していました。 この道路には小さな煉瓦作りのトンネルがたくさんあります。ここは北陸本線の廃線後を利用した道のようです。(国土交通省に確認しましょうしました。下記をご覧下さい) この自転車道では、3人ほどのサイクリストと、地元の老人数名と、地元のヤンキー青年(向こうから「こんにちは」と挨拶されびっくりしました)に出会っ たくらいです。 道路上では、ワラビかゼンマイが干してありました。 糸魚川からは親不知の難所です。ロックシェルター(洞門と書かれていました)が、5〜6Km続きます。15時30分、親不知の道の駅で休憩。行けるとこ ろまで行って野宿をしようと寝袋、コッフェルなど持参ですが、道の駅に「民宿あり」の看板を見て、早速電話をしてみました。 宿泊OKとのことで、今夜は民宿の畳の上で寝ることにしました。 3日目(05/01)親不知〜富山 走行 70Km、最高標高180m(親不知観光ホテル付近) 8時30分出発。 今日は頑張って、金沢まで130Kmほど走ろうと朝の意気込みは相変わらず元気です。 親不知の難所は昨日で終わりと思っていたが、さらに数キロアップダウンとカーブの繰り返される洞門が続きます。 何とも疲れる道路です。 難所を越すと富山県です。 ゆったりと広がった富山平野の向こうに北アルプスの山々が銀色に輝いています。 富山県に入った頃から西風(向かい風)が強くなり、橋の上や家並みの切れたところでは飛ばされそうになります。 朝日町から富山市までは自転車道(しんきろう自転車道)が一部未整備ながらあるとのことですが、いつもの自転車道と同じで出入り口が分かりづらく、路面 は荒れていたり一般道と共用していたりとさんざんの道です。 仕方なく、併走するr60、r2、r1を走りました。 入善町と黒部市生地(いくじ)界隈は、湧水が豊富で道ばたの民家の庭からも水がわいていました。味は分かりませんが冷たくて美味しく感じました。 滑川の道の駅で、おにぎりで昼食。店のテントが強風で飛ばされそうになっています。 JRの富山港線の岩瀬駅付近で南北のr30に入り富山市内を目指します。途中14時30分頃からぽつりぽつりと雨が落ちてきました。 段々ひどくなってきますが、中島閘門を見てからと頑張って走ります。 r30から少し入ったところの中島閘門はさすがに現役の閘門です。下流側の扉は観音開きの扉でした。(閘門の話はこちらに少し 書いてあります) ずぶぬれ手前の状態で、富山駅に到着。 普通電車乗り継ぎで帰ろうかと思ったが、疲れもあってサンダーバードに乗車することにしました。 ビール2缶と、おつまみを買って気分良く帰宅しました。 出発前は、あそこもここも見たい、あれも食 べたい、これも食べたいと計画していくのですが、時間、体力、タイミング、財布と色々の条件が合わないと中々うまくいきません。 食べ物では、富倉蕎麦、へぎ蕎麦、富山県朝日町の草の子の蕎麦、新井・道の駅のきときと寿司、富山県魚津市生地の立て焼き、富山市の富山翁の蕎麦等を食 べることができませんで した。 また、高田の毛抜きも気後れしてお話を伺うこともできませんでした。 富山湾の蜃気楼ももしやと期待していったのですが見られませんでした。 富山平野越しに見る北アルプスの山並みには残雪が白く輝いていました。 農民は、残雪の雪形を馬や蝶などに見立てて農作業の時期を決めていたそうです。あの雪形から色々な物を想像する知恵は、星空を見て動物や人の形の星座を 作り出すのと同じ古人のすばらしい感性だったのですね。 街を走っていますと、廃業のお店があちこちに見られました。 パチンコ屋、コンビニ、ガソリンスタンド、街中の小売店や民家も閉まったままのお家が多くありました。郊外に大きなショッピングセンターができたので しょうか。 スナップ写真は、こちらにアップしました。 (05/05/02記)
今回走ったルート図をこちらにアップしました。
スナップをこちらにアップしました。ご覧ください。 (05/05/03記)
◆久比岐自転車
道のこと
直江津あたりから、R8に沿って久比岐自転車道を走りあまりに快適でしたので、道路の管理者である国土交通省高田河川国道事務所に お礼のメールを送りま したら、返信をいただきましたので紹介します。 国土交通省の自転車道紹介のページはこちら。 ◆お礼のメール◆ 高田河川国道事務所 糸魚川出張所 様 はじめまして。 大阪府在住のサイクリング愛好者です。 4月30日、長野から富山へのサイクリング時に久比岐自転車道を利用させていただきました。そのときの感想などを少し。 あちこちの自転車道を利用させてもらっていて感じることは、ほとんどの自転車道が、整備された当初のまま放置されていて大型ごみの捨て場や駐車場代わり に利用されたり、一般道からの出入りの案内が不十分であったり、海浜では大量の砂が堆積していたりとあまり良い印象を持っておりませんでした。 今回も、その程度の認識で入ってみると何とも快適なことに驚きました。 ・高台にルートが設定してあり景色が良い。 ・直江津/糸魚川間の全長が整備済である。 ・一般道からの出入りも随時できる構造である。 ・路面が綺麗である。(2台ほど駐車している箇所がありましたが) ・トイレの設置もある。 ・案内板が適切である。 案内の掲示を見ましたら、国交省の所管とか、なるほどと思いました。 また、年に2回も”自転車”で調査されているとのことを知りました。 お天気もよく最高のサイクリングを楽しめました。ありがとうございました。 追伸 小さなレンガ作りのトンネルが何ヶ所かありましたが、この自転車道は旧北陸線の線路跡 を使っておられるのでしょうか?お教え下さい。 ◆高田河川国道事務所からの返信◆ 久比岐自転車道についてのご感想ありがとうございました。 第三者からの視点でのご感想、大変貴重に読ませて頂きました。 久比岐自転車道は、上越市虫生岩戸から糸魚川市押上まで35.5kmあり、昭和49年から整備が始められました。 正式名を「一般県道上越糸魚川自転車道線」といいます。 御察しの通り大部分に旧国鉄廃線敷を利用しているため、平面および縦断線形ともに緩やかで自転車走行に適しています。サイクリングのほか、通勤・通学・ 買い物などのために広く使われおり、春から秋にかけてマラソン大会や駅伝大会の舞台にもなっています。 管理については、延長の約半分づつを国と県(および地元自治体)で管理しており、トイレや休憩施設などは県や自治体が力を入れて整備されています。 高田河川国道事務所ではGW前と夏休み前に自転車による点検を行っており、また各種大会前にも点検を兼ねた除草も行うなどして皆様に快適にご利用頂ける よう管理しています。 これからも皆様が安全で快適にご利用頂けるよう尽力して参りますので、今後ともご感想等あればお寄せ頂けるようお願い致します。この度はありがとうござ いました。 ◆気持ちの良い道路 道路の品質は、自治体の管理か、国(国交省)の管理か管理主体の違いによるものと思っておりましたが、どうもそうではないようですね。 ・自転車道が安直な観光資源ではなく、生活道路となっていること。 ・維持管理に利用者の目線で取り組んでいる人たちがいること。 ・利用者の声に聞く耳を持った人たちがいること。 ついでとは言わずに、是非お出かけください。直江津から福井あたりまで気分良く走れると思います。 (05/05/12記)
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